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TARNATION

10月30日(土)
昨年、客員としてうちの学科にきていたDean Moss教授が、わざわざNYからメールをくれて、「この映画はすごいから絶対見るように!」と言ってきた。どれどれとチェックしたら、六本木ヒルズでやってる「東京国際映画祭」で、一回きりの上映。それも夜中の0時からである。もー、これだから、、、と思いながらも、真夜中の六本木ヒルズに出向いてきた。久しぶりだ、六本木で夜遊びw。

『サンダンス映画祭』で注目される、制作費218ドル32セントの長編映画

しかし、制作費218ドルってのはすごい。
ほぼドキュメンタリーで、身近な人しか出ていないから出演料の類いはゼロ。小さい頃から撮りためていたフィルムを使っているので、新たなロケツアーもいらない。ボーイフレンドの(監督のジョナサンはゲイである)i movie を使って編集したので機材もいらない。それでいて、仕上がりは十分にプロフェッショナルだ。
私はimovieもFinal cutも使っているが、、imovieでこんなにカッコイイ編集ができるのかと目を疑った。(つまり私の場合宝の持ち腐れ)
確かにタイトルのin-outなどは見なれたimovieのスタイルであったが、カッティングの細かさと凝り様は凄いものがある。

内容は、美しかった母親の精神を病んでいく様と、それをとりまく祖父、祖母そして自分の生活と成長の記録。途中で「ヘドウィグ」の影響を多分に感じる編集や音楽の使い方が目につくが、持ち込んだ先が「ヘドウィグ」の監督ジョン・キャメロン・ミッチェルだったというのだから、まあ当然といえば当然か。

最初はホームムービーのほんわかした雰囲気で、途中でドキリとさせられ、揺すぶられ、最後は切なさが残る。家族とは、親とは、子供とは?
ちなみにTarnationとは、「ののしり、いまいましいこと」だって。


確かにディーンが薦めるだけある作品だった。
ちなみに配給が決まっているそうなので、見逃した方もご心配なく。
by uronna | 2004-10-30 17:22 | 劇評、書評、映画評

復活。


by kawasaki Alice