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クリスマス夢企画『オセロー』

12月30日(金)
いよいよ年の瀬ですね。

今日は、旧川崎南高校にてク・ナウカの「オセロー」公演。来年4日からインドツアーに持っていく作品の、公開リハを兼ねた公演なのである。この旧川崎南高校は、23日に阿部さんがひとり芝居をやったところで、実は3日のパーカッショニスト加藤訓子さんとの『浄土』と共に、宮城さん提言の企画である。(企画のHPは23日の「クリスマス夢企画」のリンクをクリックね)


国立博物館公演の際には能舞台をつくり、借景でそれなりに雰囲気ができていたけれど、今回は味気のない『武道場』がその会場。この空間では、役者のあらも目立つし、声の反響で台詞も届きにくかったり、いろいろ大変である。でも、その分役者の肉体が何よりも生きる主体になると言える。

私はインド版では字幕を担当しているのだが、それにしてもイマイチな字幕だった…(反省)。
字幕にする英語って、シンプルならシンプルなほうがいいんだ。
文学的表現の多いシェイクスピア作品なんて、そのまま出してもわからない。だって古典だもん。能の形式だから、あくまで古い言葉遣いで、なんて思ってみたが、観客にわからなきゃ字幕の意味がない。(その意味では、今日は英語で字幕を出していたので、今日観に来てくれた人にはなんの意味もなかったかもしれない)
インド公演までに、善処しなければ、である。

しかし、川崎南高校(地元の友達によると、制服は茶色だったらしい)をアートの拠点にというこのプロジェクト、関わっている川崎ファクトリーの人たちの情熱によってなりたっている。
渡辺さんという建築家の方の事務所が名前を変えた、その「川崎ファクトリー」にて、終演後はプチ打ち上げ。このオフィスがまた、素敵なんだ。(写真)アーティストが集まってくる条件がそろってる。
ここでコメントを求められた宮城さんは、前もちらりと聞いた「川崎の南側には物語がある」ということと、「この川崎ファクトリーの活動はどうやら流通経済のしくみにのっとっていない」ということを熱弁していた。
クリスマス夢企画『オセロー』_a0015614_2323693.jpg
師匠熱弁中。

川崎---京浜工業地帯。
小学校の社会科で必ず習う、日本の3大工業地帯のひとつ。
浜川崎の駅に降り立って周りを見渡せば、ここが日本の高度経済成長を支えてきた第一次産業の中心地であった頃のことを彷彿としてしばし心は過去に遡る。煤煙が町をとりまき、常に光化学スモッグが起きていたという空にも、今日は満点の星が輝いていた。川崎も変わりつつある。しかし、昔ながらの「作り手」「経済の担い手」の気質を持ち合わせたまま。

なんとなくしみじみしていたら、川崎ファクトリーにはいつの間にか誰もクナウカの人間はいなくなっていた。(終バス11時10分。)それなのに普通に溶け込ませてもらってた私も私ですが、川崎ファクトリーの皆さんも相当フレンドリーですよ。おいしいお鍋&おつまみ&ビールをありがとうございました!来年もよろしくおねがいしまーす☆師匠のPowerbookを忘れて帰りそうになったことは、黙っていてください!(笑)


今年はいろんなことがあったなあ。。。まあ、濃いっちゃ濃いです。本当に。
来年の活動につなげていければいいな。
年賀状をやりとりするような関係ではないブログ読者のみなさま、大変お世話になりました。
来年も引き続き、仲良くしていただけるとうれしいです。
ash_yamaneco
by uronna | 2005-12-30 23:32 | ク・ナウカ演出助手日記

復活。


by kawasaki Alice